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便潜血陽性で内視鏡検査を先延ばしにすると大腸がんリスク上昇

便潜血検査による大腸がんスクリーニングで「陽性」が出た後、大腸内視鏡検査を受けるのをあまり遅らせると、大腸がんリスクが高まることが新たな研究で判明した。

便潜血検査による大腸がんスクリーニングで「陽性」が出た後、大腸内視鏡検査を受けるのをあまり遅らせると、大腸がんリスクが高まることが新たな研究で判明した。10カ月以内に内視鏡検査を受けた場合は、1カ月以内に受けた場合との差はみられないが、それ以上延ばすとがんリスクが1.5~2倍に上昇するという。

 米国がん協会(ACS)のDurado Brooks氏(研究には関与していない)は、「便潜血検査で異常があったとき、慌てて検査を受ける必要はないが、あまり先延ばしにすべきではない」と話す。今回の研究を率いた米カイザー・パーマネンテ北カリフォルニア(オークランド)のDouglas Corley氏もこれに同意し、「仕事や私用の予定に合わせて検査日を調整するくらいの余裕はあるが、できる限り早く受ける方がよい」と述べている。

 ACSなどのガイドラインでは、平均的な大腸がんリスクを持つ成人には50歳からのスクリーニング受診を推奨している。年1回の便潜血検査もスクリーニング法の1つだが、この検査が陽性であった場合、内視鏡による追加検査を受ける必要がある。

 大腸内視鏡検査では、先端にカメラのついた細く柔軟な管を用いて大腸の内部を直接見て確認する。がんを見つけるだけでなく、ポリープと呼ばれる前がん病変を切除することもできる。内視鏡検査を受けるのが遅れると、がんと診断される可能性が高まるのはそのためであるという。また、がんの早期発見により生存率の向上につながることもあると、Brooks氏は述べている。

 今回の研究は、カイザー・パーマネンテの医療保険に加入する成人約8万2,000人(平均年齢61歳)を対象にした。全ての対象者が便潜血検査で陽性となり、その多くは2カ月以内、81%は6カ月以内に大腸内視鏡検査を受けたが、17%は1年以上にわたり検査を受けなかった。

 大腸内視鏡検査を受けた7万人強に着目したところ、全体では3%が大腸がんと診断された。内視鏡検査までの期間が10カ月以上の場合はがんの確率が高くなり、10~12カ月では5%、1年以上では8%であった。進行がんと診断された人の割合は、1カ月以内に検査を受けた群では0.8%であったが、10カ月以降に受けた群では2~3%であった。

 大腸内視鏡検査を遅らせる理由としては、仕事を休むのが難しい、侵襲性の高い検査が怖い、などが多かった。Brooks氏も、「検査を拒む人はいる。内視鏡検査を実際よりも危険で痛いものだと考えている人もいる」と話している。また、地元に内視鏡検査のできる専門医がいないことも障壁となるという。米国では大腸がんは特に多いがんの1つだが、早期に見つかれば5年生存率は90%前後であるとBrooks氏は述べている。

 この研究は、「Journal of the American Medical Association(JAMA)」4月25日号に掲載された。(HealthDay News 2017年4月25日)

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